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熱処理の種類 忘れたらアカン ものづくり

忘れたらアカン、ものづくり のブログを書いている、マーシーです。

今日は、熱処理についてのお話です。



■バルク熱処理とサーフェース熱処理
  熱処理は大きく分けると、バルク(全体)熱処理とサーフェース
 (表面)熱処理の2種類に分類されます。
  バルク熱処理とは、ワーク全体の体質改善を行うために行う熱処理
 であり、サーフェース熱処理はワークの表面だけの体質改善を狙って
 行う熱処理である。それぞれ目的が違うので熱処理のテクニックも異
 なります。
  ここでは、バルク熱処理について述べる。

■バルク熱処理
  バルク熱処理には、焼きなまし、焼ならし、焼入れ、焼戻し、固溶
 化処理があります。

■■焼きなまし(アニーリング)
  赤熱温度(オーステナイト化温度TA :約800℃)からゆっくり冷やす
 (炉冷100℃/h以下)プロセスで、軟らかくすることが目的です。
  この処理で鋼は軟らかくなるので、完全焼なましということもあり
 ます。温度を高くして(1,000~1,100℃)化学成分や組織の均一化を
 はかるのを拡散焼なましといい、
 鋳物に適用される。また、500~600℃に加熱して行う焼なましを応力
 除去焼なまし(SR)といい、溶接や加工のストレスを除くためのプロ
 セスです。これを歪(ひずみ)取り焼鈍 とよくいわれますが、これは
 誤りで、歪を取るのではなくて応力(ストレス)を取るため の焼
 なましである。鋳物に対しては枯し(aging)ということもあります。
 ストレスを取って機械加工による変形を防ぐためのプロセスです。

■■焼ならし(ノルマライジング)
  赤熱温度(TA :約800℃)から空冷(300℃/h以上)するプロセスを
 焼ならしといいます。
 この処理で鋼は焼なましよりは硬く、焼入れよりは軟らかく、鋼本来
 の硬さ、強さになります。 焼なましは鋼をむりやりに軟らかくした状態
 であり、焼入れはむりやり硬くした状態であるが、焼ならしは鋼本来の
 状態にするということで、昔は焼準、焼いて標準状態にするということ
 で、こういう字を書いたが、今ではひらがなで使われています。焼なら
 しすると、鋼は軟らかからず硬からず、適当な硬さ、強さを発揮するので、
 実用性が高く、非調質鋼(熱処理不要鋼、焼入れ・焼戻し不要鋼)の
 原点となっています。

■■焼入れ(クエンチング)
  赤熱温度(T :約800℃)から急冷(水冷、湯冷)するプロセスをいいます。
 急冷すると鋼は硬くなるので、これを焼入硬化(クエンチ・ハードニング、
 Q-H)ということがあります。
  オーステナイトステンレス鋼(SUS304等)は、クエンチしても硬くなら
 ない材料です。この場合は溶体化処理(ソリューション・トリートメント)
 といいます(後出)。

  焼入れのことをハードニングということがありますが、これは正しく
 ありません。焼入れは早く冷やすこと、つまりクエンチング(Q)のこと
 で、クエンチングの結果硬くなるので、Q-H(クエンチ・ハードニング)
 というのが正しです。クエンチングは急冷という意味です。
  水焼入れはWQ(ウォーター・クエンチング)、油焼入れはOQ(オイル・
 クエンチング)となります。

  急冷には三つの方法がります。連続冷却、二段冷却、等温冷却の3つです。
 連続冷却は赤熱温度から冷めたくなるまで(冷媒温度)冷やし切る方法で、
 最も一般に行われている方法です。しかし、この連続冷却は、危険区域
 (約300℃以下)も早く冷えるので、焼歪みや焼割れの危険があるので
 注意が必要です。

  次に、二段冷却は危険区域をゆっくり冷やすことになる(引上げ冷却また
 は時間冷却ともいう)ので、焼割れを生ずることなく、「硬く、割れずに」
 焼きを入れることができます。このため、現場的に便利な焼入れ冷却です。

  最後の等温冷却は約350~400℃まで急冷してこの温度に長時間等温保持して
 から冷却する(オーステンパ)か、約250℃まで急冷してこの温度に短時間
 (4分/25mm厚)保持してから空冷する(マルクエンチ、マルテンパともいう)
 方法で冷却媒体には溶融塩を使用する。この等温冷却はオーステンパや
 マルクエンチに必要な冷却方法です。

■■焼戻し(テンパ・テンパリング)
  焼入れしたものは硬いが脆いので、硬さを下げて粘くしたり、耐磨耗性を
 上昇させるために、焼入れ後行う再加熱を焼戻しといいます。この焼戻しに
 は約200℃で行う低温テンパと500℃前後で行う高温テンパの二種類があります。

  低温テンパは主として耐磨耗性アップ(浸炭、高周波焼入部品)、高温
 テンパは強靭性アップ(機械構造用部品)に適用されます。焼入れ-高温テンパは、
 調質ともいいます。

■■溶体化(ソリューション・トリートメント)
  固溶体温度(炭化物や化合物を固溶した状態。ステンレス、高マンガン
 鋳鋼は約1,100℃、アルミニウム合金は約600℃)から急冷(水冷)する処理を
 いいます。固溶体化処理ともいわれていました。
 
  溶体化処理の後では再加熱して強度をアップさせます。これを時効(エージング)
 といいます。焼戻し処理の一種です。


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