スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

高周波焼入れ  忘れたらアカン ものづくり

高周波焼入れ(Induction hardning):JIS記号;HQI

■高周波焼入れとは
  高周波焼入れとは、表面硬化処理の一種で、金属の周囲に置かれたコイルに高周波の交流を流すことにより電磁誘導を起こして、金属表面に発生する渦電流により表面を加熱させて焼入れを行う熱処理方法です。
  金属表面のみを硬化させて硬さをまし、内部は靭性を保持した元の状態を保持できますので、比較的安価な材料を、ねばり強くて強い材料にすることができます。鋼の種類にもよりますが、一般的な焼入れと比較して、表面硬さはおおむねロックウェル硬さ(HRC)で1~2程度上昇します。

■原理
  金属を、コイル状にした銅線の中にいれて、銅線に交流を流すと、コイル内部に電磁誘導による磁力が発生します。それと同時に金属内部に渦電流が発生します。この渦電流は、表皮効果と呼ばれる電気の性質から、金属表面を流れます。
  すなわち、金属抵抗をRとして、金属表面を流れる渦電流をIとすると、焼入れしようとしている金属は、誘導加熱によりジュール熱I2Rが発生します。


InductionHeatingGeneralInformation.jpg


  発生したジュール熱により、金属表面をオーステナイト化する温度まで加熱、しばらく保持してから急冷します。
  熱処理炉での焼入れに比べて、急加熱で行われるため、保持温度は全体焼入れより、約50℃高く加熱されます。
  焼入れ後、そのままの状態では靭性が低下するため、通常は焼き戻しを行います。一般的には、150~200℃の低温焼き戻しが行われます。そのため、ひとくくりにして高周波焼入れ焼き戻し(Induction hardning and tempering)ということもあります。
  高周波焼入れが、高周波の交流を使用するため、渦電流が金属表面のみに流れる性質から、通常は、表面処理(表面硬化処理)に使用される方法で、内部まで熱処理することは少ないです。理由は、金属の中心部では渦電流がほとんど発生しないため中心部まで加熱するためには金属からの熱伝導に頼らなければならないためです。
  しかし、JIS B6905(高エネルギー処理)では、無心焼入れ(内部まで焼入れすること)にも適用される場合もあると記載されています。

■適用される材料
  高周波焼入れは、誘導加熱の原理を利用して加熱するため、非磁性体である銅などには適用できません。一般的には、機械構造用炭素鋼(SxxC)や低合金鋼(SCMxxx)等に適用されます。鋼に摘要する場合でも、通常の焼入れと同じである程度以上の炭素が含まれていないと、機械的な性質を改善することは難しいです。そのため通常は中炭素鋼以上の鋼種から、焼入れ焼き戻し処理が適用されます。
  最高焼入れ硬さは、炭素量のみにより決まり、焼入れ深さは、炭素量に加えてニッケル、モリブデン等の添加元素量により決まります。これは、通常の焼入れと同じです。
  高周波焼入れは、加熱が急速に行われるため、炭化物が十分固溶しない内に温度が上昇してしまい、パーライト組織の鋼は、通常の熱処理以下の焼入れ硬さしか得られないことがあります。その対策として、あらかじめ調質(焼入れ+高温焼き戻し)を行い、ソルバイト組織にしてから高周波焼入れを行うことにより、パーライト組織の場合より焼入れ硬さを大きく向上させることができます。

■長所と短所
(1)長所
   /焼入れ深さの調整が簡単
     コイルに流す交流の周波数を調整することにより焼入れ深さを調整することができます。
   /熱処理に要する時間が短い
     コイルを材料に近づけて、交流電流を流すだけなので、処理時間が短くて済みます。そのため、材料の酸化、変形が少なくて済みます。
   /他の表面硬化処理と比較して硬化層深さが大きい
     浸炭、窒化、軟窒化など、他の表面硬化処理と比較して、硬化層の深さを大きくすることができます。 
   /短時間加熱、急冷のため、材料表面に大きな圧縮残留応力が生じますので、耐疲労性も向上します。   

(2)短所
   /大きい材料の焼入れが困難
     材料が大きくなれば、コイルが大型化するため、必要な電源も大きく効果になり、対応できる業者が限られてきます。
   /複雑な形状の焼入れが困難
     形状が複雑なものは、材料内部の渦電流が均一にならないため、場所によって温度差が発生します。そのため高周波焼入れには適しません。そのため、比較的小型の軸、歯車、平板などに、高周波焼入れは広く使われています。


■構造
(1)コイル
    交流電流を流して磁界を発生させます。ここに交流電源を接続して使用します。交流電流の周波数は、1kHz~数MHzの範囲になります。周波数を高くすると、コイル自身も相当加熱されます。そのためコイルを冷却する必要がありますが、冷却はコイル内部に水を通して冷やす水冷式が良くy使用されます。
    コイルに流す電流の周波数と金属の焼入れ深さは互いに反比例します。高い周波数になるほど表面のみ焼入れされて内部は元の状態が保たれます。逆に、低い周波数になるほど内部まで焼入れが進みます。そのため、希望する焼入れ深さにより周波数を調整することになります。
    コイルの形状は、高周波焼入れをする品物の寸法・形状に合わせて最適なものにする必要があります。よく使用される形状としては、軸の表面に焼入れする場合は外面コイル、平板に焼入れする場合は平面コイル、パイプの内部に焼入れする際は内面コイルを使用します。

コイルの種類



(2)交流電源
    コイルに流す電流を発生させるものです。高圧でかつ最高で数MHzの周波数を発生させるものです。高周波を発生させる方式として、現在最もよく使用されているのはサイリスタインバータ方式ですが、他に、電動発電式、トランジスタインバータ方式などがあります。    


引用元: Wikipedia
     各社HP
     若い技術者のための機械・金属材料

関連記事

コメント

非公開コメント

Google Adsense
ものづくり検索
カスタム検索
カテゴリ
プロフィール

yes.marsy

Author:yes.marsy
Powerd by 似顔絵イラストメーカー

最新記事
最新トラックバック
FC2カウンター
RSSリンクの表示
リンク
QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。